SBX(Sequencing by Expansion)テクノロジー

 Next-generation sequencing platform
現在の次世代シークエンシング(NGS)技術の限界を克服する

ロシュ シークエンシング ソリューションはゲノム科学における将来の大きなニーズに応えるべく邁進しています。中でもシークエンシングアプローチにおいては、より一層の速度向上、精度改善、拡張性強化、そして柔軟性向上が求められているものの、現在の技術に起因する制限や限界があり、これらの克服が必要であると認識しています。

DNAの塩基を測定するためにサイクルベースのアプローチを採用している従来のシークエンシング技術の場合、全てのシークエンシング反応が終了した後にはじめてデータへアクセスが可能となり、解析が開始できるようになります。単分子ナノポア技術を用いる別の市販されているシークエンシング技術の場合、この課題は解決されていますが、空間分解能の低さと核酸塩基の分子識別の低さに起因する、根本的なシグナルノイズ比の限界に課題があります1

新しいNGSアプローチ

ロシュは、パフォーマンス向上の需要に応えるために、SBX(Sequencing by expansion)という新しいカテゴリーのNGS技術を開発しました。この強力なNGSアプローチは、柔軟性とパフォーマンスを重視し、将来的な拡張性も考慮して設計されています。具体的には、SBXには以下のような利点があります。
 

  • 柔軟性:サンプルのニーズに合わせて使い方を柔軟に調整可能
  • 精度:高い精度を実証(HG001 WGSのF1スコアが99.80%超(SNV)および99.7%超(InDel))
  • スループット:非常に高いスループット(1時間のシークエンスで50億以上のduplex readsを取得。7ゲノムのWGSの場合平均30x以上)
  • リード長:50bpから1000bp以上という柔軟なリード長
  • 迅速ニーズ対応:緊急サンプル用の超高速ワークフロー オプション(サンプルから二次解析(VCF)まで5時間以内)
  • コスト:拡張性があり再利用可能なセンサーモジュールによる高コスト効率を実現

SBXテクノロジーでは、DNA情報をより長い「拡張された」分子に変換することで、現在のナノポア技術の空間的課題を克服し、より高いシグナルノイズ比を実現し、精度を向上させます2。この拡張された分子(エクスパンドマー)をロシュ独自のナノポアに通過させることで、驚異的な速度での単一分子シークエンシングが実現し、解析可能なシークエンシングデータへの迅速なアクセスも可能となります。

SBXテクノロジー:データ解析リソース

SBXテクノロジーは現在開発中であり、市販されていません。このページに記載の内容は、現在までの研究結果または設計目標を反映しています。SBXテクノロジーに基づくAXELIOS 1シークエンシングプラットフォームは、研究用として発売される予定であり、診断には使用しないでください。AXELIOSはロシュの商標です。

参考文献
  1. . Kokoris M et al. Sequencing by Expansion (SBX) – a novel, high-throughput single-molecule sequencing technology. bioRxiv. 2025 Feb 24. Available from: https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2025.02.19.639056v1
  2. Wang Y et al. The evolution of nanopore sequencing. Frontiers in Genetics. 2015;5:449. Available from: doi:10.3389/fgene.2014.00449

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