cobas® EZH2 変異検出キット

濾胞性リンパ腫におけるコンパニオン診断薬
コバス® EZH2 変異検出キット(体外診断用医薬品)は、アレル特異的なリアルタイムPCR法であり、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)のヒト濾胞性リンパ腫(FL)組織から抽出したDNAに含まれるEnhancer of Zeste Homolog 2(EZH2)遺伝子の単一ヌクレオチド変異を定性的に検出します。本キットの目的は、EZH2阻害剤であるタズベリク™(タゼメトスタット臭化水素酸塩)投与を受けることができる、EZH2変異を有するFL患者を特定することです。
本キットでは、特定の塩基対配列に結合するプライマーを用いており、エクソン16および18において、次のエクソンの変異を検出できます:(Y646N、Y646H、Y646F、Y646S、Y646C、A682G、A692V)。さらに、本キットでは、内部コントロールとしてエクソン11の野生型領域を用いています。 コバス® プレパレーションキット(FFPE用)1を用いて検体を処理し、FFPE組織からDNAを抽出します。増幅および検出を自動で行う測定装置であるコバス z 480を用いたPCR解析により、EZH2の変異を検出します。
特徴と利点2
- 一枚の5 µm組織切片(総DNA量150 ng)から検出可能
- 臨床試験においてNGSとの高い一致率が示されている(N=341):>98%(PPA)および>98%(NPA)
- 再現性:有効検査数2,690件において再現性100%
- 分析感度:1~5%の変異割合(変異により異なる)
- 結果が出るまでの時間:8時間未満
- スループット:1~30*検体/回
*24検体を超える場合、2キットが必要となります
関連情報
参考文献
- コバス® プレパレーションキット(FFPE用)
- コバス® EZH2 変異検出キットの添付文書