IL-6は、感染などの侵襲に対する生体反応の制御に関与している炎症性サイトカインの一つで、炎症を伴うさまざまな疾患で産生されることが知られています。
「エクルーシス試薬 IL-6」は、電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)を原理として、血清・血漿中のIL-6濃度を測定します。
IL-6は、感染などの侵襲に対する生体反応の制御に関与している炎症性サイトカインの一つで、炎症を伴うさまざまな疾患で産生されることが知られています。
「エクルーシス試薬 IL-6」は、電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)を原理として、血清・血漿中のIL-6濃度を測定します。
図1. 主なサイトカインの種類
図2. 手術侵襲後の炎症性タンパクの経時推移1
細菌性敗血症鑑別の補助マーカーであるPCTや炎症マーカーであるCRPと比較して、IL-6の血中濃度は早期から上昇する特徴があります(図2参照)。
「エクルーシス試薬 IL-6」は、2020年8月に体外診断用医薬品としての製造販売承認されました。
【承認番号】
30200EZX00059000
【承認日】
2020年8月18日
【使用目的】
血清または血漿中のInterleukin-6(IL-6)の測定(救急搬送された患者、集中治療を要する患者又は集中治療管理下の患者の重症度判定の補助*)
*「重症」の指標:多臓器障害(MODS)あり=重症と考える
高度の侵襲を伴う患者さんでは生体の恒常性が破綻し、高サイトカイン血症(サイトカインストーム)により全身性炎症反応症候群の状態となり、臓器障害やショックが惹起されます。病態が多臓器障害へ進展すると、死亡率が上昇することが報告されています2。
図3のようにIL-6の値は臓器障害の重症度を反映することが明らかとなったことから3、下記の点においてIL-6測定が有用であると考えれます。
●患者の早期重症度把握と早期治療開始
●臓器障害の重症化予測による治療強度の検討
図3. Day3時点の障害臓器数とIL-6値の関係3
図4. 人工呼吸器の必要性とmaxIL-6値の関連性5
本試薬は、2020年6月にアメリカ食品医薬品局より、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者さんの人工呼吸に伴う挿管の必要性を判断することを目的として、緊急使用承認(EUA)を取得しました4。
EUAの参考となった臨床研究5では、COVID-19患者さんにおける人工呼吸器の必要性とIL-6値の関連性について調査されました(図4)。この研究における呼吸不全を予測するための推奨カットオフ値はIL-6 80pg/mLであったことが報告されました。
引用論文