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SOX-10(SRY-related HMG-BOX gene 10)は、神経堤の発生とメラノサイト系譜細胞の分化に関与する転写因子です1。抗SOX-10抗体は、様々な神経堤由来の腫瘍、間葉性腫瘍、上皮性腫瘍などの鑑別に用いられ、悪性黒色腫(線維形成性悪性黒色腫を含む)、明細胞肉腫、神経鞘腫、神経線維腫などで抗S100抗体を上回る高い検出感度を示しています2,3,4,5。また、線維芽細胞や組織球、樹状細胞などであまり発現していないため、特異性も高いとされています5。また、ルミナールA、ルミナールB、HER2陽性の乳癌はいずれも陰性であるのに対し、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)に高い陽性を示すことが報告されています6。
メランAは、プレメラノソーム1、2、3型の内膜に局在し、MHC2A存在下で細胞傷害性Tリンパ球の標的となります。抗メランA抗体は抗S100抗体や抗Tyrosinase抗体などの悪性黒色腫マーカーと組み合わせることにより悪性黒色腫の鑑別に有用です7,8。
参考文献