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エクルーシス®試薬 テストステロンⅡ

テストステロンは主として、男性では精巣から、女性では卵巣から分泌される分子量288の代表的なアンドロゲンで、合成および分泌は下垂体のゴナドトロピンによって調整されています。

男性においては性腺機能の評価として視床下部・下垂体・精巣系のどの部分に問題が生じているのかを確認するため、女性においては多嚢胞性卵巣症候群などの診断に利用されます。



特徴

  1. コバス e 411、コバス6000、コバス8000専用試薬
  2. 18分の短時間反応
  3. 広範囲を精度良く測定(測定範囲:0.025~15.0ng/mL)
  4. ID-GC/MS法に準拠した値付け
  5. 調整不要の試薬



測定試料

  • 測定試料:血清または血漿(ヘパリン、EDTA)
  • 測定試料の安定性:2~8℃で1週間、ー20℃で6ヶ月
  • 測定試料量(サンプリング量):20μL



試薬の安定性

  • 未使用時:2~8℃で使用期限まで安定
  • 開封後:2~8℃で12週間安定(使用を開始してからの安定性)
  • 機械上:8週間安定



再現性

e 411を用い7濃度の試料をN=21にて測定を行いました。各濃度共に良好な結果を得ております。

同時再現性

e 411を用い6濃度の試料をそれぞれN=10で測定を行いました。各濃度共に良好な結果を得ております。

日差再現性



他法との相関性とDHEAの影響

新試薬(エクルーシス試薬テストステロンⅡ)は、テストステロンとの特異性を改良させ、低濃度における質量分析法(GC-MS)との相関性を改善しました。

相関データ(GC-MS vs. エクルーシス試薬)

旧試薬
新試薬

(新試薬:エクルーシス試薬 テストステロンⅡ / 旧試薬:エクルーシス試薬 テストステロン)

GC-MSとの比較において、旧試薬はばらつきが大きいが新試薬は相関性が良い。

DHEAへの反応性

(社内データ)

テストステロンはコレステロールから合成されるステロイドホルモンで、前駆体を含め構造類似体が存在し、テストステロン濃度の低い検体(女性・子供)では類似体との交差反応により、偽高値が発生します。新試薬では類似抗体(DHEA−ジヒドロエピアンドロステロン)との交差反応性を改善させました。



交差反応性

交差反応性

(社内データ)



基準値

基準値

(木内理世 他:医学と薬学64(1):87-93,2010)