エクルーシス試薬 シフラ
サイトケラチンは細胞骨格を形成している中間体フィラメントで、上皮細胞に多く存在します。計20種存在するサイトケラチンのうち、サイトケラチン19フラグメント(シフラ)は肺癌の非小細胞癌、特に扁平上皮癌に対する特異性が高く、早期診断に有用な腫瘍マーカーとして注目されています。シフラの測定値は喫煙の影響を受けないため、肺がんの治療モニタリング・フォローアップなどに最適です。
特徴
- 18分の短時間測定
- 広範囲を測定可能:0.1~500 ng/mL
- 微量な必要検体量:e 801:1テスト12 μL(e 411/E170/e 601/e 602:20 μL)
- シフラを特異的に認識するモノクローナル抗体(Ks19.1、BM19.21)を使用
- シフラ測定の世界的レファレンスであるEIA法と良好な相関を示す
- 開封後、機器上安定性:e 801:16週間(e 411/E170/e 601/e 602:8週間)
再現性
エクルーシス プレチコントロール TM、ヒトプール血清を用いた検討では、同時再現性、日差再現性ともに良好な結果が得られています。
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(自社データ)
参考基準範囲
健常人440例について測定したとき、95パーセンタイルより求めた参考基準範囲は2.8 ng/mL以下となりました。
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(自社データ)
他法との相関
エクルーシス試薬シフラはシフラ測定のリファレンス法であるEIA法と良好な相関性を示しました。
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エクルーシス試薬シフラと他社CLEIA法は良好な相関性を示しました。
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参考資料・文献
- 平川寛一朗,他:臨床検査機器・試薬 vol.21 no.3: 289-293, 1998
- 湧井佳美,他: 医学と薬学 vol.56 no.6: 917-922, 2006
ROC解析
肺良性疾患334例を対照群とし、肺の扁平上皮癌141例、非小細胞肺癌(腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌)337例を疾患群としてROC分析を実施しました。その結果、カットオフ値3.5 ng/mLで最も高い診断効率を得ました。このとき、扁平上皮癌では感度73%、特異度85%、非小細胞肺癌では感度61%、特異度85%でした。
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(自社データ)
喫煙の影響
健常者の同一検体について、シフラと他のマーカーによる測定を比較した結果、CEA、SCCには喫煙の影響が認められましたが、シフラは影響を受けませんでした。さらに、健常者を喫煙・非喫煙の二群に分けて比較した場合でも統計的な有意差は生じませんでした。
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参考資料・文献
- 河合忠,他::臨床検査機器・試薬 vol.16 no.6: 1232-1238, 1993
病期別測定値
健常者の同一検体について、シフラと他のマーカーによる測定を比較した結果、CEA、SCCには喫煙の影響が認められましたが、シフラは影響を受けませんでした。さらに、健常者を喫煙・非喫煙の二群に分けて比較した場合でも統計的な有意差は生じませんでした。
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参考資料・文献
- Kulpa K et al: Clin Chem. vol.48 no.11: 1931-1937, 2002
肺癌における測定値分布
組織型別による肺癌のシフラ測定値分布では、カットオフ値(3.5 ng/mL)以上を示す陽性率は、非小細胞癌群(扁平上皮癌、腺癌、大細胞癌)において高く、とりわけ扁平上皮癌において高い結果が得られています。
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(自社データ)
他腫瘍マーカーとの組合せによる陽性率向上
肺癌全体でのシフラ単独の陽性率に対し、他の腫瘍マーカー、とりわけCEAとの組合せにおいて良好な陽性率(74.2%)が得られました。
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(自社データ)