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薬事未承認検査(LDT)の将来

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より標準化されたLDT環境を実現するための4つのステップ

今日の診断検査室は非常に多くの課題に直面しています。ますます複雑になる検査メニューの管理からいっそう多くなる検体数まで、忙しい検査室は、病原体生物の広がりに遅れずについていくための多様性を確保しながら、成長する方法を見つける必要があります。それに加えて、検査ポートフォリオを差別化する新しく革新的で費用効率の高い検査を開発するための財務上の責務もあり、やることがたくさんあります。

 

それでは、これらの多様な課題に対する答えは何でしょうか? 標準化によって、より高いレベルの効率、柔軟性およびデータ管理がもたらされ、診断検査室が現在のニーズと将来の目標を満たすのに役立ちます。その目標を踏まえた上で、より高いレベルのLDT標準化を実現するのに役立つ4つのステップがあります。

ステップ1

 

増加するスループットの管理

 

検査室作業量の増加は、実際のところ良いことだということを忘れないでください。ただし、それがさらなる成長を刺激し、検査室の能力を使い果たさないことを確実にするために、適切な慣行を制定する必要があります。ソリューション? 一言でいうと、委任です。ただし、検査室の同僚により多くの仕事を押し付けるのではなく、退屈でつまらない仕事をテクノロジーに委任してはどうですか? それが検査室の自動化のカギです。

検査室の自動化の領域の今日の技術的進歩により、アプリケーションおよび機器は複数チップのピペッターから完全自動化ロボットステーションに及びます。自動化のレベルは、個別検査室の特定ニーズによって全く異なります。しかしすべてのタイプとサイズの検査室に当てはまることは、反復タスクにかける時間を減らしたいということです。

多くの従来的な手作業を今では適切な技術で自動化することができ、これにはアッセイのためのマルチウェルプレートの充填、洗浄、リンス、試薬の適用、または非常に多くの検体を扱う時に多数の反復ステップを完了することなどが含まれます。

これらの退屈な仕事の一部またはすべてを自動化することにより、臨床検査技師が解放されて、イノベーションを促進し、ポートフォリオを進歩させ、検査室の能力を増加させることにより注意を向けることができます。その上、以前は人が長時間かけて設定、実行、結果解析していた時間の一部しかかからないので、全体的効率を増すことになります。

手作業介入の必要性が減るので、エラーの頻度が大幅に低くなることに加えて、手順そして最終的には結果において大事な一貫性を達成することができます。

 

ステップ2

 

情報の整理
 

特に自動化によって可能になる、スループットの増加につれて、当然、報告する必要のあるデータの量も急激に増加します。

最先端の検査室情報管理システム(LIMS)の実行は、データすべての分類、解読、ファイリング、利用に役立つだけでなく、ワークフローを合理化し、人の介入によって起こるエラーを最小化します。

例として幅広い種類の検体を見てみましょう:ほとんどのLIMSはすべての検体を記録し、それらに固有番号とバーコードを与え、実施されたすべてのアクションに加えてそのアクションを実施した人および実施された時間の詳細を記録します。また現在のLIMSは検査機器から直接データを捕捉して、精度とデータ入力のスピードを増加させます。精度の増加により、必要とされる再検査の量が劇的に少なくなり、時間だけでなくお金も節約します。

しかし、まだ手作業での記録に頼っている場合は特に、検体数が多くなるほど、検査過程の全ての段階を追跡することが難しくなります。LIMSはすべてのデータが一元的かつ安全に保存されていることを確実にし、トレーサビリティ、アカウンタビリティ、結果の安全性を改善します。

最新のデータすべてを保存することに加えて、LIMSはすべての歴史的データにも簡単にアクセスできるようにし、貴重なデータ解析の実施を可能にして、LDT環境の生産性と効率をさらに向上するためにこの情報を使用できるようにします。

ステップ3

 

調達の合理化
 

効率と性能のレベルをできるだけ高く保とうとする際に、必要とする検査室供給品に、必要とする時にアクセスできないことは、不必要で計り知れないストレスを生じる可能性があります。残念ながら、冗長な発送サイクル、分かりにくい購入プラットフォームまたは時代遅れの技術のために、従来の調達方法に責任があることがよくあります。

ニーズの特定、供給業者の選択、業者に連絡を取って紙面カタログを請求、価格の交渉、発注書の記入、承認署名の取得、支払および発送の組織化から、約束より遅れた購入供給品の受領まで、従来の注文過程の多くのステップは、非常に時間がかかるだけでなく、エラーも生じやすくなります。

多くの検査室が、革新的で使いやすいe調達ソリューションに移行したのはこのためです。これらのソリューションは検査室がオンラインカタログを既存の調達システムに統合することを可能にします。

精巧さのレベルとe調達ソリューションのタイプは異なりますが、それらのすべてに次のことが共通しています:あなたを必要な供給品と結びつけ、電子的に選択、注文、支払いをすることを可能にし、検査室の交渉条件に従ってカスタム化された価格設定をできるようにします。e調達は、必要な製品の注文と受領をより簡単かつ便利にし、検査室業務を最高の効率に保ちます。

ステップ4

 

最適なワークフローを得る
 

LDT環境の差別化は、新しく出現する病原体に素早くうまく反応するための柔軟性と敏捷性を持ちながら、多くの遺伝子検査を実行する時に一貫性があり正確な結果を同時に届けることを意味します。そのためには、検査室は、適合性および互換性があり検査室内で複数の検査目的のために使用できる最新のソリューションを備える必要があります。

自動化機器類をまとめてLIMSに統合することで、すでにエラーを最小化し、精度を最大化し、効率を増すことになるのです。これは、スループットの増加およびさまざまな検査を取り扱うために十分柔軟性がある生産的で効率的なワークフローをもたらします。

ワークフローを標準化することで、研究者に検査過程の1つ1つの段階について心配せずに、より多くの時間を専門知識の活用に使えるよう力を与えることにもなります。

 

 

 

すべてをまとめる

診断検査室で、より高いスループット、効率の増進、より多様な検査ポートフォリオを可能にするためには多くの方法があります。しかし、LDT環境全体にわたる系統的標準化の実行によってのみ、現在のニーズを満たし、将来のために革新することができます。

ステップ

遺伝子検査の世界市場リーダーとして、ロシュはLIMSを、LDT環境の急激な成長を可能にする幅広いソリューションと結びつける高品質の核酸精製(NAP)およびqPCRシステムを届けます。ロシュがどのように真の標準化をあなたの診断環境で可能にできるかを詳しく知るためには、LDTソリューションページをご覧ください。

参考文献:

http://www.sciencemag.org/site/products/robotfinal.xhtml http://laboratory-manager.advanceweb.com/Features/Articles/5-Ways-to-Improve-Lab-Workflow.aspx https://www.gomolecular.com/discover/feasibility/benefits_of_automation.html