Digital LightCycler Dxシステム
* 販売名 Digital LightCycler Dxシステム
製造販売届出番号 13B1X00201000105
デジタルPCRの真の力を解き放つ
感度
Digital LightCycler Dx システムは、極微量のDNA/RNAターゲットを検出します。
- より高感度な測定を可能にするHigh Sensitivity プレート(20,000パーティション、反応容量45 μL)
- 高濃度のマスターミックスによる、各反応に置けるサンプル率の最大化
- レインの低減による明瞭なクラスター分離
精度
Digital LightCycler Dx システムは、高解像度の分析を可能にします
- より細かくサンプル間の差異を識別可能なHigh Resolution プレート(100,000パーティション)
- 優れたクラスター分離と結果の明瞭性
- 絶対定量
フレキシビリティ
Digital LightCycler Dx システムは、柔軟性と効率性を提供します。
- 8~96サンプル/ランのバッチサイズを選択可能
- 1サンプルに対する複数レーンの結果の結合も可能(分解能をアップ)
- サンプルトラッキングと自動データ解析により、ワークフローをシンプル化
- 6波長の光学チャンネルによるマルチプレックス化が可能
- 1ランで3種類のナノウェルプレートの同時測定が可能
- バッチサイズを小さくすることで時間を節約(ラン時間はバッチサイズに応じて異なる)
- アッセイカスタマイズ機能を備え、ラボ開発テスト(LDT)の設計に対応
堅牢性
Digital LightCycler Dx システムは、ハードウェア、試薬、ソフトウェア、デジタル接続の総合的な統合により、再現性のある結果をもたらします。
- パーティショニングを検証するフィリング色素
- 物理的分画方式の採用
- クローズドシステムによりアンプリコン汚染の可能性を低減
- LIS接続オプション:ワークフローとサンプル追跡をシンプルに
- PCR以外のアーティファクトの除去アルゴリズム
- 標準曲線を必要としない絶対定量
- 明確なクラスター分離
Digital LightCycler Dxシステム
3種類のナノウェルプレート
独自の六角形ナノウェルプレートと、パーティショニングを検証するフィリング色素により、Digital LightCycler Dxシステムは、FFPET、cfDNA、全血など、さまざまなサンプルの測定に対応します。
サンプルに含まれる核酸分子はナノウェルプレートに物理的に分画されます。つまり、標的となる核酸分子はそれぞれ独立したマイクロリアクター(微小反応空間)の中に閉じ込められ、相対的に濃縮された状態になります。この濃縮効果があるため、従来のPCR反応で見られたような、たくさんの分子が競合する現象(テンプレート競合)が起こりにくくなります。その結果、希少な変異でも、高感度に検出できるようになります。
サンプル中にPCR反応を阻害する物質が多少含まれていても、分散効果により標的分子が存在する区画内での阻害物質の濃度が低くなり、増幅への影響を最小限に抑えられます。
High Sensitivity
(高感度)
45 μL、20,000パーティション
希少変異検出(セルフリーDNAからの解析を含む)
Universal
(ユニバーサル)
30 μL、28,000パーティション
絶対定量(遺伝子発現解析、移植編拒絶反応モニタリング等)
High Resolution
(高解像度)
15 μL、100,000パーティション
CNV解析(遺伝性疾患解析等)
6波長の光学チャンネル:柔軟にマルチプレックスアッセイを設計
- バッチサイズは、8~96サンプル/ラン
- DNA試薬およびRNA試薬で実証
- 小サイズのバッチではラン時間を短縮
5倍濃縮のDNA/RNAマスターミックスによりサンプル利用率を向上
- 結果の信頼度を向上させる各反応におけるサンプル率
- 1ステップRNA(RT)試薬で、ホールド時間は15分
- パーティショニングを検証するフィリング色素コントロール
- 使いやすいシングルチューブ試薬
- プライマー/プローブの使用量を50~75%削減
シンプルなワークフローとデータトラッキング
1. ラボ情報システム(LIS)によるオーダーまたは手動でバッチを作成します。システムは自動的にレイアウト設定とサンプル情報を作成します。
2. サンプルをマスターミックスと混合します。トラッキングのためナノウェルプレートをスキャンします。
3. PCRミックスをナノウェルプレートに分注し、パーティショニングエンジンでパーティショニングします。
4. プレートをアナライザーにロードしてランを開始します。
5. ラン終了後、陽性と陰性のウェルが計測され、ポアソン分布計算が適用されます。
6. 結果が検証され、LISに返送されます。
包括的なサポートによりコアタスクに集中
Digital LightCyclerサービスソフトウェアはワークフローの自動化とデータ管理をサポートします。結果の計算、整理、解析、解釈のための外部ツールは不要となり、より価値の高いタスクに集中できるようになります。
- リモートアクセス可能なソフトウェア
- 自動クラスタリング
- アッセイ開発
- ルーチン測定の確立
- 解析の種類
- 絶対定量
- 挿入/欠失(InDel)
- コピー数多型(CNV)
- 自動サンプルトラッキング
- ラボ情報システム(LIS)インターフェース
dPCR:応用性の高い技術
dPCRの技術は以下の用途への応用が期待できます。
- 腫瘍学:既知の特定の変異の検出。医学的介入の効果や疾患の進行のモニタリング。
- 希少変異の検出:標準曲線なしで低存在量のターゲットを超高感度に検出。
- マイクロサテライト不安定性(MSI)検出:マイクロサテライト領域の変化(不安定性)を識別。
- 病原体の定量・検出:標準曲線なしで病原体を定量(絶対定量)。
- 移植片拒絶反応モニタリング:移植片由来cfDNAの測定(移植拒絶反応リスクを分子レベルで追跡)。
- 環境サーベイランス:阻害物質の多いサンプルや複雑なサンプルからのターゲットの検出。
- 製薬臨床試験:特定のバイオマーカーの大規模な探索。
- 非侵襲的出生前検査(NIPT):抗原検査よりも高い精度でターゲットを検出。
LightCyclerはロシュの登録商標です