臨床医が治療の判断をする際に、信頼性の高いCMV測定値の結果を提供することが可能です。CMV検査は標準化に向けて進歩してきましたが、改善の余地がまだあります。標準化された、リアルタイムPCR法を原理とするコバス CMVを用いた検査により。移植後のCMVを検出して患者さんの予後に貢献します。
コバス CMV
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移植後のよりよい感染管理と治療成績の向上に期待
CMVの感染管理に貢献
サイトメガロウイルス(CMV)は、移植を受けた患者さんにおいて死亡や合併症の主な原因となるウイルスです。ハイリスクな患者さんでは移植後すぐにCMV感染を起こす可能性があり、適切な治療を施さないとCMV感染症となり、組織侵襲性の病変を生じたり、拒絶反応や移植片の廃絶を起こしたりすることがあります。
コバス CMV*はどの施設で測定した結果であってもウイルス量を相互比較することができ、また再現性に優れる測定値をご提供できるためモニタリングによりCMV感染を確実に検出して移植後の患者さんの予後に貢献します。その他、研究室や臨床医にとって次のようなメリットがあげられます。
*cobas CMV:コバス 6800/8800 システム CMV (体外診断用医薬品)
・世界的に標準化された形式で結果を表示
コバス CMVはWHO international standardを用いて値付けをした検査試薬であり、測定結果はIU/mLの単位で表示されます。現在、臓器移植後のCMV感染管理に関するガイドラインでは核酸定量検査の結果表示としてこの方法が推奨されています1。測定方法や結果表記が統一されているため、いずれの施設で測定された結果であっても適切にCMVのマネジメントが可能となります。
・臨床医からの高い評価
コバス CMVは臨床医から高く評価されています。現在使われている治療薬の開発やレジメンが確立されるまでの臨床研究の段階よりロシュのCMV検査がメインで使われてきました。コバス CMVの開発においても、FDA申請に必要な臨床的有用性を示すための臨床試験をはじめ研究を重ねてきました。
・全自動化された測定
研究室でLDT検査を実施するには、立ち上げやメンテナンスには多くの時間と労力がかかり、さらに品質面のコンプライアンスやトラブル対応の負担がかかります。コバス CMVは試薬の事前調整が不要ですぐに使用でき、キャリブレーションを含め全ての操作を全自動のプラットフォームで実施することが可能です。
コバス CMVの特徴とメリット
・WHO international standardを用いて値付けされており、IU/mLで結果表示される
・正確性の高い検査で臨床医の診断を補助
・プライマー/プローブを薬剤耐性変異の影響を受けない保存性の高い領域に設定することで信頼できる検査結果を提供
これからのCMV感染のモニタリング
参考文献
- Kotton CN, Kumar D, Caliendo AM, et al. Updated international consensus guidelines on the management of cytomegalovirus in solid-organ transplantation. Transplantation. 2013:96;333–360.
cobas及びコバスはロシュの登録商標です