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HTLV-1/2感染症 HTLV-1/2 Infection

ヒトT細胞白血病ウイルス-I型/II型(HTLV-I/II)はCD4陽性T細胞(HTLV-Iの場合)もしくはCD8陽性T細胞(HTLV-IIの場合)に感染するレトロウイルスです。これらのウイルスは母親から乳幼児への授乳、性行為、注射針の使いまわしや汚染された血液製剤などを介して感染します。注射型の薬物の使用や二次的な性行為などを通して、HTLV-I/IIが献血に混入することがあります。

HTLV-Iは臨床的にも重要であり、成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)、HTLV関連脊髄症(HAM)/熱帯性痙性対麻痺 (Tropical spastic paraparesis, TSP)、ぶどう膜炎(Uveitis)や感染性の皮膚炎を引き起こすことがあります。この中では特にATLLとHAM/TSPが重篤となりえる疾病です。ATLLは極めて進行性の高く予後も劣悪なT細胞悪性腫瘍で、HTLV-I感染者の5%に発症すると言われています。HAM/TSPは慢性の痙性脊髄麻痺のことで、HTLV-I感染者の3%に発病すると言われています。

図版



想定される利用者

  • 血液スクリーニング
血液スクリーニング
  • 出産前スクリーニング
    授乳を介した母子感染を防ぐため
  • HTLV関連疾患の診断



HTLV-I/IIの流行域

HTLV-I/IIの流行域
  • 全世界で約2000万人が感染
  • HTLV-Iは日本の南西部(九州南部)、カリブ海沿岸地域、コロンビア、フランス領ギニア、ブラジルの一部、ガボン南部、メラネシアの一部領域、イランのマシャド地域、およびルーマニアで感染が見られる風土病として知られています。
  • HTLV-IIは中央~西部アフリカ、北米、中米、南米のネイティブ・アメリカン系の人々、および薬物使用者に感染が見られます。



製品の特長

IgM/IgGの統合アッセイ系により高感度と高特異性の両立
  • 第3世代の組換え体p24抗原およびgp21抗原タンパク質を使用し、高感度を実現
  • p24抗原のデザインに手を加えることで早期の検出を可能としています。
試料や試薬の無駄を最小限に
  • わずか30 µLのテストボリューム、18分で検査終了
  • 1ラックパックあたり100テストもしくは200テスト
明確な測定結果
  • 陽性と陰性がはっきりと峻別でき、グレーゾーンは生じません。



HTLV診断アルゴリズム

  • スクリーニング:HTLV流行地域の住人、出産前診断、血液提供者、臓器提供者、薬物使用歴のある人
  • 診断補助:ATLL、HAM/TSPやその他の脊髄症などの、HTLVに関連する疾病に罹患懸念のある患者