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けんさナビPro

腟トリコモナス (TV)

sFlt-1/PlGF比

おさえておきたいPOINTS

  • 腟トリコモナス遺伝子検査は鏡検法に代わる新しい検査法です。
  • 世界では既に遺伝子検査が主流となりつつあります。※1
  • 2022年6月1日付けで遺伝子検査が新規に保険収載項目となりました。

※1 Roth AM et al Sex Transm Dis. 2011 May;38(5):398-400

腟トリコモナスの臨床像

 

腟トリコモナス(Trichomonas vaginalis)

  • 長さ約10~20μm、幅約2~14μmの大きさの原虫
  • ヒトが唯一の宿主
  • ヒトの泌尿生殖器の内腔や粘膜表面で集団を形成する
  • 女性では性器、男性では尿道や前立腺に生息(主に扁平上皮や赤血球に感染)
  • 主に性交渉によって感染(タオルや公衆浴場でも感染する可能性あり)

 

腟トリコモナスは日本でそこまで蔓延していないのか?

2016年のWHOの報告※2によると、新規患者は1億5600万人とされ、一番患者が多い性感染症とされています。日本においては明確な疫学データはありません。海外でのGlobalスタンダードは遺伝子検査とされており、鏡検を遺伝子検査と比較した場合、30〜65%ほどの感度しかなかったとの報告※1もあります。日本においても遺伝子検査の登場により、これまで見えていなかったTV感染が確認できる可能性があります。

腟トリコモナスの写真

※1 Roth AM et al Sex Transm Dis. 2011 May;38(5):398-400
※2 Rowley J, Vander Hoorn S, Korenromp E, et al Bull World Health Organ. 2019;97(8):548–562P

腟トリコモナス遺伝子検査の保険点数

   
保険適用上の区分 E3(新項目)
測定項目 腟トリコモナス及びマイコプラズマ・ジェニタリウム同時核酸検出
測定方法 リアルタイムPCR法
点数 350点
留意事項 (1)腟トリコモナス核酸及びマイコプラズマ・ジェニタリウム同時核酸検出は、リアルタイムPCR法により、腟トリコモナス感染症を疑う患者であって、鏡検が陰性又は実施できない者又はマイコプラズマ・ジェニタリウム感染症を疑う患者に対して治療法の選択のために実施した場合及びトリコモナス感染症又はマイコプラズマ・ジェニタリウム感染症の患者に対して治療効果判定のために実施した場合に算定する。

コバスTVの海外及び国内の臨床試験成績

 

海外臨床性能試験成績

米国で家族計画・産科・産婦人科・性感染症クリニックより集めた 2,154 症例を対象に、 コバスTV/MG(以下、本品)の測定結果と PIS(Patient Infection Status:患者感染状態)を比較して本品の臨床性能を検討しました。TV PIS は FDA ガイダンスに従い、培養法と FDA 既承認の核酸検出法の結果を組み合わせて決定しました。TV 検出の乖離解析は各測定結果の詳細を用いて行いました。

 TV検出におけるPISとその比較

 
TV(女性尿) PIS
感染 非感染
本法 陽性 167 12※2 179
陰性 4※1 894 898
171 906 1,077

 

感度:97.7%(167/171)、特異度:98.7%(894/906)

※1:乖離検体4例は、3例は本品と一致しませんでした。1例は乖離の原因を特定できませんでした。

※2:乖離検体12例のうち、9例は本品がごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

 
TV(腟擦過物) PIS
感染 非感染
本法 陽性 170 29※4 199
陰性 1※3 877 879
171 906 1,077

 

感度:99.4%(170/171)、特異度:96.8%(877/906)

※3:乖離検体1例は、乖離の原因を特定できませんでした。

※4:乖離検体29例のうち、24例は本品がごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

 
TV(子宮頸管擦過物) PIS
感染 非感染
本法 陽性 166 17※6 183
陰性 4※5 887 891
170 904 1,074

 

感度:97.6%(166/170)、特異度:98.1%(877/904)

※5:乖離検体4例は、乖離の原因を特定できませんでした。

※6:乖離検体17例は、すべて本品でごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

 
TV(男性尿) PIS
感染 非感染
本法 陽性 23 15※7 38
陰性 0 945 945
23 960 983

 

感度:100%(23/23)、特異度:98.4%(945/960)

※7:乖離検体15例のうち、11例は本品がごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

引用:コバスTV/MG添付文書より

国内臨床性能試験成績

国内で集めた尿道炎、腟トリコモナス症、細菌性腟症の患者もしくは疑いのある患者1297症例を対象に、培養法を国内における臨床診断と定義し、本品の測定結果と比較して臨床性能を検討しました。
TV検出の乖離解析はそれぞれ国内未承認品の核酸検出法(キットB)を用いて行いました。

 

TV検出における国内臨床診断との比較

 
TV(女性尿) 臨床診断(培養法)
感染 非感染
本法 陽性 8 24※8 32
陰性 0※1 753 753
8 777 785

 

感度:100%(8/8)、特異度:96.9%(753/777)

※8:乖離検体24例のうち、キットBにより23例は陽性と判定されました。

 
TV(腟擦過物) 臨床診断(培養法)
感染 非感染
本法 陽性 14 10※9 24
陰性 0 393 393
14 403 417

 

感度:100%(14/14)、特異度:97.5%(393/403)

※9:乖離検体10例のうち、キットBにより9例は陽性と判定されました。

 
TV(男性尿) 臨床診断(培養法)
感染 非感染
本法 陽性 1 1※10 2
陰性 0 208 208
1 209 210

 

感度:100%(1/1)、特異度:99.5%(208/209)

※10:乖離検体1例のうち、キットBにより陽性と判定されました。

引用:コバスTV/MG添付文書より

コバスTVの海外及び国内の臨床試験成績

 

海外臨床性能試験成績

米国で家族計画・産科・産婦人科・性感染症クリニックより集めた 2,154 症例を対象に、 コバスTV/MG(以下、本品)の測定結果と PIS(Patient Infection Status:患者感染状態)を比較して本品の臨床性能を検討しました。TV PIS は FDA ガイダンスに従い、培養法と FDA 既承認の核酸検出法の結果を組み合わせて決定しました。TV 検出の乖離解析は各測定結果の詳細を用いて行いました。

 TV検出におけるPISとその比較

 
TV(女性尿) PIS
感染 非感染
本法 陽性 167 12※2 179
陰性 4※1 894 898
171 906 1,077

 

感度:97.7%(167/171)、特異度:98.7%(894/906)

※1:乖離検体4例は、3例は本品と一致しませんでした。1例は乖離の原因を特定できませんでした。

※2:乖離検体12例のうち、9例は本品がごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

 
TV(腟擦過物) PIS
感染 非感染
本法 陽性 170 29※4 199
陰性 1※3 877 879
171 906 1,077

 

感度:99.4%(170/171)、特異度:96.8%(877/906)

※3:乖離検体1例は、乖離の原因を特定できませんでした。

※4:乖離検体29例のうち、24例は本品がごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

 
TV(子宮頸管擦過物) PIS
感染 非感染
本法 陽性 166 17※6 183
陰性 4※5 887 891
170 904 1,074

 

感度:97.6%(166/170)、特異度:98.1%(877/904)

※5:乖離検体4例は、乖離の原因を特定できませんでした。

※6:乖離検体17例は、すべて本品でごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

 
TV(男性尿) PIS
感染 非感染
本法 陽性 23 15※7 38
陰性 0 945 945
23 960 983

 

感度:100%(23/23)、特異度:98.4%(945/960)

※7:乖離検体15例のうち、11例は本品がごく低濃度のTVを検出したと考えられました。

引用:コバスTV/MG添付文書より

国内臨床性能試験成績

国内で集めた尿道炎、腟トリコモナス症、細菌性腟症の患者もしくは疑いのある患者1297症例を対象に、培養法を国内における臨床診断と定義し、本品の測定結果と比較して臨床性能を検討しました。
TV検出の乖離解析はそれぞれ国内未承認品の核酸検出法(キットB)を用いて行いました。

 

TV検出における国内臨床診断との比較

 
TV(女性尿) 臨床診断(培養法)
感染 非感染
本法 陽性 8 24※8 32
陰性 0※1 753 753
8 777 785

 

感度:100%(8/8)、特異度:96.9%(753/777)

※8:乖離検体24例のうち、キットBにより23例は陽性と判定されました。

 
TV(腟擦過物) 臨床診断(培養法)
感染 非感染
本法 陽性 14 10※9 24
陰性 0 393 393
14 403 417

 

感度:100%(14/14)、特異度:97.5%(393/403)

※9:乖離検体10例のうち、キットBにより9例は陽性と判定されました。

 
TV(男性尿) 臨床診断(培養法)
感染 非感染
本法 陽性 1 1※10 2
陰性 0 208 208
1 209 210

 

感度:100%(1/1)、特異度:99.5%(208/209)

※10:乖離検体1例のうち、キットBにより陽性と判定されました。

引用:コバスTV/MG添付文書より