乳癌
免疫療法を含む治療の選択をする際に、PD-L1の発現を確認する場合には、適切な診断薬によって検査を実施することが重要です。ベンタナOptiView PD-L1 (SP142)は、アテゾリズマブの臨床試験において開発当初から使用されている検査法であり1、乳癌においてはアテゾリズマブ投与前に必須の検査として承認されています。
非小細胞肺癌
化学療法未治療の非小細胞肺癌患者においては、アテゾリズマブ投与前に必須の検査として承認されています。ベンタナ OptiView PD-L1 (SP142)により、腫瘍細胞(TC)および腫瘍浸潤免疫細胞(IC)におけるPD-L1の発現率を測定します。
非小細胞肺癌(NSCLC)
扁平上皮非小細胞肺癌において、ベンタナ OptiView PD-L1 (SP142)により腫瘍細胞(TC)および腫瘍浸潤免疫細胞(IC)におけるPD-L1タンパク発現の程度を確認することは、アテゾリズマブの効果予測に有用であることが臨床試験にて示されています2。
*プラチナ製剤を含む化学療法歴のある切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした第 III相試験では、無作為化された全患者群で、PD-L1の発現状態にかかわらず、アテゾリズマブが有効であったことが確認されています2。
アテゾリズマブの投与判断の補助として承認されています。
腫瘍細胞への染まりのみを評価する他の一般的な免疫染色とは異なり、乳癌におけるベンタナ PD-L1 (SP142)では、腫瘍浸潤免疫細胞(IC)のみを対象として評価を行います。ウサギモノクローナル抗体であるクローンSP142 と、高感度のベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキットに加えてタイラマイドの増感法を原理とするベンタナ OptiView 増感試薬を組み合わせることで、視覚的なコントラストを高め、腫瘍微小環境内の免疫細胞への染まりが観察しやすくなるよう設計されています。
1. Schmid P, et al. Atezolizumab and Nab-Paclitaxel in Advanced Triple-Negative Breast Cancer. N Engl J Med. 2018 Nov 29;379(22):2108-2121.
2. Rittmeyer A, et al. Atezolizumab versus docetaxel in patients with previously treated non-small-cell lung cancer (OAK): a phase 3, open-label, multicentre randomised controlled trial. Lancet. 2017 Jan 21;389(10066):255-265.
ベンタナ OptiView PD-L1 (SP142)は、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織において、腫瘍細胞および腫瘍浸潤免疫細胞におけるプログラム細胞死リガンド-1(PD-L1)タンパクを、抗 PD-L1ウサギモノクローナル抗体(クローンSP142)およびベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキットとベンタナ OptiView 増感試薬を用いて検出する免疫組織化学染色です。
PD-L1発現の評価は、染色強度にかかわらず、腫瘍領域に対してPD-L1陽性の腫瘍浸潤免疫細胞が占める領域の割合(IC)や腫瘍細胞全体に対してPD-L1陽性である腫瘍細胞の割合(TC)を算出します。
ベンタナ OptiView PD-L1 (SP142)は、癌種ごとに判定対象となる細胞やカットオフが異なります。診断にあたっては、ベンタナ OptiView PD-L1 (SP142)の添付文書および承認された医薬品の添付文書を参照ください。